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顎関節症の治療の流れ(実際の症例より)
初診時のカウンセリングにて、口があかない、口を開けると痛い。右の顎がパキンと音がする。
常に右の耳の前が気になり、仕事に差し支えがある、という事をお話されました。
一見、お口の中はよく治されています。 右はお口の中のレントゲン写真です。
奥歯に被せものや詰め物が多く目立ちますが、顎の形には問題はありませんでした。

ドップラーの聴診器にて、顎関節の音を診査。
顎を開けるときに音がするのか、閉じるときに音がするのか、それはどんな音なのかなどを聞きます。
この患者さんの場合は、開けた時に右の関節からパッキンという音が聞こえ、顎を開ける時もまっすぐ開けることができませんでした。


2回目の来院時に模型による診断を行います。
上下の型取りをして石膏をついで模型をきれいにトリミングしたところです。

それを咬合器という顎と同じうごきができる模型に装着します。
顎の動きは人によって、その角度も違います。
とくに歯ぎしりするときは顎は回転したり、左右、前後に動いたり、非常に複雑です。
顎関節症の患者様は、このレベルまでしっかり診断する必要があります。

これはフェイスボートランスファーという、上顎の模型を咬合器に付着させるためのもので、体の正中と噛み合わせの平面が垂直であるかどうかを調べます。
つめものや被せものひとつ作る場合もフェイスボートランスファーは重要です。

このようにして記録したものを咬合器に移したところです。
体の正中(咬合器の正中)と歯の噛み合わせの関係がしっかり移されています。

上下の噛み合わせはただ、合うところで噛めばいいというわけではありません。
中心位という(顎が本来一番リラックスしている位置)記録をとって上下の歯を付着します。

そして、顎のリラックスしている位置と、実際かんでいる位置にズレがないかどうか調べます。
この患者様の場合、ほとんどが修復(治してある)つめものや、かぶせものが原因でした。
この模型診断はとても重要で、たくさんのことがわかります。この診断方法を学ぶのには高度な技術が必要です。(IPSG包括歯科医療研究会)


歯の形にはたくさんの溝がかくれています。
これは適当な溝ではなくて、きちんとルールのある溝です。

3回目の来院時には、顎の動きを3次元的に記録する、顎機能検査を行います。
治療前、治療後の顎の動きがどのように変化するのか記録します。

4回目の来院のときは、場合によってはスプリント療法をしたり、家庭療法についての指導をしたりします。
この患者様の場合は、原因が、つめものや被せもののかみ合わせのバランスが合っていないことがわかったので、咬合調整をしました。
咬合調整は様子を見ながら1回から3回程度行います。


調整後、右の顎関節のパキンという音は消えました。
口もまっすぐ開けることができるようになり、痛みもなくなりました。
左の写真では顎はほとんど動いていなかったのがわかります。
調整後、右の写真では、顎が大きく動いて、開くことができたのがわかります。
患者様もとても喜ばれて、今まで、仕事による疲れだと思っていたそうですが、
元気よく仕事に復帰されました。
※顎関節症の治療は、保険治療がききませんので、初診をご希望の方はカウンセリング料金として、10,500円いただいております。
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