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2016年4月13日

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『顎関節症ライブ実習コース』〜その3〜は、患者様治療後の考察です♪

IPSG副会長、岩田光司先生の講義、まとめをお伝えいたします。

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顎関節症の治療において、大変重要な知識は、中心位Centric Relationが確実に採れる事、そして目で確認することができない顎関節の中で、どのような状態にあるのかを想像できることも大切です。

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中心位とは。

・垂直顎間距離に関係なく、顆頭が関節窩内の最後方で緊張しない状態で位置し、そこから偏心運動が自由に行える。

・適切な垂直顎間距離において、上顎に対し下顎が取りうる最後方の位置

・正常な垂直顎間距離において、顆頭が関節窩内の最後方に位置する時の上顎に対する下顎の位置

・顎関節の関節窩の中で顆頭が関節円板に乗って、機能する範囲の最も後方、最も上方左右の真ん中でそこから自由に側方運動できる顎位

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向かって左の写真は関節円板に密着して顆頭が動いている理想的な様子です。

右側は、顆頭が下がってしまったために、圧がかからず上下関節腔が開いてしまっている状態です。

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Dr.Dowsonによる、中心位採得の様子です。

稲葉先生は、直接Dowson先生の実習も受講しました。

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現在の稲葉先生をはじめ、私達が行っている中心位採得方法はこのように、親指と人差し指を使い、軽く顎を押し上げるような感じで、オーストリアのシュラビチェック先生と同様の採り方をしています。

この採り方の利点は、片手が開く事。

中心位のバイトがスムーズに記録できます。

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患者様の筋症状は、咀嚼筋の他に僧帽筋にも痛みを感じていらっしゃいました。

特に腰痛と肩こりに悩まされていたようです。

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治療前の、EPAとポッセルトのサジタル(矢状断面)とフロンタル(正面)の記録です。

全体的に動きが小さい事がわかります。

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患者様の口腔内の様子は、補綴物もなく、大変良好な状態です。

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咬合診断にて、中心位(CO)と中心咬合位(CR)のズレを確認することができました。

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当初、右側の7番遠心に水平埋伏智歯があったため、右側の干渉が疑われましたが、診断してみると、左側にも干渉があることがわかりました。

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リテイナー装着時のDIGMAの記録です。

ポッセルトのフロンタルが大きく動いている事がわかります。

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術後の様子です。

EPAテストでは、COとCRの一致に加え、全体的に動きが大きくスムーズに変化しました。

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詳しく見てみます。

術前、術後の開閉口では、約2センチほどの差ががあります。

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開閉運動において、顎の動きが全く変わりました。

スムーズに関節結節を乗り越えている事がわかりますね。

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ゴシックアーチの記録においては、術前のフラフラとした小さな動きから、術後はほぼ一直線の大きな動きに変化しました。

素晴らしい変化だと思います!!

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顎関節の音が、あきらかにパチンとかカクッという音があれば、クリック音をとるのは比較的簡単ですが、ゴリゴリといった雑音をとるのは、かなり難しいケースだったと思います。

ひとつひとつ丁寧に診断をすることの大切さを学びました。

右側に雑音がわずかに残っていましたが、翌日患者様からご連絡いただいた内容をご紹介させていただきます(^_<)-☆

『週末は本当にお世話になりました。家に帰ってから、主人に見た目に変化があったことを言われましたが、何よりも体調に変化があったように思います。

顎に関しては、やや違和感が残ります。
理由は、術前、自分が感じていたよりも上にある感覚があるためです。
それは好ましい感覚ですが、一応ご報告いたします。
開閉は非常にスムーズです。
雑音が残ったとご報告しておりますが、開閉時、毎回鳴っていたものが、鳴る時もあるに変化し
正直びっくりしています。

昨夜はやや早く眠くなり、そのまま就寝しました。
そのせいもあってか、気になっていた首の後ろ側の凝った感じがないです。
首周りの温かい感覚も継続しております。

腰痛なども軽減しているようには思います。』

ということです♪

治療直後に現れていた、小さな雑音は、開閉時、毎回鳴っていたものが、鳴る時もある・・・

という状態に変化しているとのことです。

治療後、患者様が少し涙ぐむぐらいでしたので、今まで本当に辛い思いをされてきたのだなと感じました。

顎関節症で悩まれている方は、本当に大変な状態なのだなと思いましたし、それを見つけられ、また治療をすることができるのは、歯科医師、歯科技工士であることも再認識しました。

先生方から感想もいただきましたので、一部ご紹介させていただきます☆

*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。

▼歯科治療の本意はやはり咬合であるということを改めて再認識しました。顎関節の治療がここまで科学的に順を追って治療できるということがびっくりしました。

▼顎関節の診査診断、治療と流れがわかりやすく、非常に勉強になりました。治療結果がすぐに出たので驚きでした。こういう診療がしたいと目標になりました。

▼初めて顎関節症の治療を見れて、あらためて咬合診査が大切だと思いました。これから顎関節症を作らない技工物の作製を心がけます。

▼2日間のIPSG実習コースでしたが、非常に楽しく学ばせて頂きました。また宜しくお願い致します。

▼素晴らしい治療を見学できたことはとても勉強になりました。

▼今回患者様が雑音をなんとかしたいというときはどうするのかと思いました。

▼まだわからないことだらけですが、ちょっとずつわかることが増えてきたのでこれからもがんばります。有難うございました。

▼今回の実習で咬合の安定、顎関節の安定がいかに身体に影響を与えるか再認識しました。今までの知識と治す技術がなかったことは歯科医師としてとても恐ろしいことだと思いました。IPSGに入会したこと、稲葉先生に直接教えて頂けることとても感謝しています。

・・・・・・・・・・・・・・・

2日間協力いただいた、患者様、そしてご参加いただいた先生方本当にありがとうございました!!

2016年4月12日

『顎関節症ライブ実習コース』2日目です。

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前日に印象採得した模型を、咬合器に付着し、チェックバイトにて顆路調整を行いました。

その際、右側の矢状顆路角は30度、側方顆路角は10度。

左側の矢状顆路角は30度、側方顆路角はマイナスと出ました。

臼歯の傾斜により顎の角度が消されてしまっている可能性があるため、ランディーンによる側方顆路の平均値、7.5度の平均値に設定し診断を行いました。

(このあたり、なかなか難しいと思います。IPSGで開催される『咬合認定医コース』または、次回開催される『咬合治療の臨床』にて詳しく学んでいただけると思いますので、ぜひご参加ください。)

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「咬合器にマウントする時に、重石を乗せたりゴムで縛ると教わったのですが、どうなのでしょうか?」

との質問に、

「膨張率の低い石膏を使っていますか?咬合器は頑丈なものですか?それを大前提として、咬合器に重石を乗せてはいけません。ぎゅーっと押し付けて、パッと離した時の収縮の方が大きいということを、大学で実験も行いました。従って、押えつけず、そのままにしておく事が大切です。」

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稲葉先生は、KaVo のプロター咬合器の開発にも携わりました。

その時の資料と、開発者のラングさんとのやり取りについても説明がありました。

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さて。

顆路とは側頭骨の関節窩に対して、下顎頭(顆頭)が関節円板を介して、顎が動いていく状態のことを言います。

その中で、下顎が前方に動いていく道を『矢状顆路角』といいます。

側方運動では、平衡側で矢状顆路角の前内下方を通ります。

これを『側方顆路角』といいます。

通常、この矢状顆路角、側方顆路角は咬合平面に対する角度で表し、咬合平面は、カンペル平面(補綴平面)とほぼパラレルであるため、カンペル平面となす角度としてとらえることができます。

ギージーは矢状顆路角は平均33度としています。

側方顆路角は矢状顆路角より、さらに内方を通るため、角度は5度程度急になります。

矢状顆路角と側方顆路角のなす角度をフィッシャー角と呼んでいます。

フィッシャー角は5度です。

さらに、これを水平面に投影した角度をベネット角といいます。

その角度はギージーによれば、13.9度でありますが、ランディーンによれば、下顎の側方運動開始から4ミリのところで、サイドシフトとよばれる動きが現れ、これをイミディエートサイドシフトと呼んでいます。

最初の4ミリを超えると、差がなくなり、その平均値は7.5度で個人差はみられません。

従って、側方顆路角は平均値7.5度で合わせていただければ、ほぼ問題ありません。

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こちらは、Dr.Okesonの顎関節の本から引用し、説明をさせていただきました。

上図は、関節円板が密着して動いている様子。

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そして、下図は、もう少しで関節円板が前方転移をしそうなイメージです。

今回の患者様の顎関節はこのような状態ではないかと推移します。

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顎関節の解剖をよく理解しておくことも大切です。

外側翼突筋のUpper headは、関節円板に停止。

そしてLower headは、下顎頸部に付着しています。

特に外側翼突筋Upper headは、咬合面の形態と密接に関わっています。

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今回は、皆様の熱いご要望に応じて(笑)スプリント製作も実習しました。

スプリントを製作する機械は、ドイツのエルコデント社。

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リラクゼーショナルスプリントで、フルバランスの咬合を作ります。

犬歯誘導型だと、関節を圧迫してしまいます。

特に、関節円板が落ちている患者様に犬歯誘導型のスプリントを装着すると、関節を突き上げてしまい、痛みを発症するため禁忌だと覚えておいていただければと思います。

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スプリントは1ミリのプレートにレジンを一層盛り上げ、たわまないようにし、フルバランスで咬合を作ります。

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スプリントの外形線です。

参考になると思うので、掲載させていただきます♪

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歯頸線に沿わせます。

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上顎はアンダーカットに入ると、外れ難くなるので一部だけ覆います。

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KaVo ARCUS DIGMA2による、顎機能運動の計測、治療前の状態、そして今回はスプリントを入れた状態でも計測を行いました。

そして、治療に入ります。

ここで、稲葉先生、28ミリの開口量だと咬合調整が難しいため、マニュピレーションを行いました。

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関節円板に下頭をより密着させ、痛みなく開口できるようになりました♪

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この時点で、28ミリから、46ミリまで、約2センチ開く事ができるようになりました。

途中から患者様が、

「音が消えました!」

とおっしゃっていました。(正確には少し雑音が残っていましたが、患者様の感覚はだいぶ違うようです。)

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咬合調整に用いる咬合紙はブルーレッドレーダー。

上顎に青、下顎に赤の色がつくようにし、最後に咬合紙がなしのゼロミクロンの状態での咬合調整を行える咬合紙として稲葉先生が愛用しています。

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咬合器で診断した場所と同じ部位を調整。

歯に溝を切る、窩を少し深くすることで、関節円板を密着させました。

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治療終了後のDIGMAです。

明らかに治療前、後のデータが変わりました。

こちらに関しては、『顎関節症ライブ実習コース』〜その3〜の考察でお伝え致します(^_<)-☆

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最後に。

「開閉は非常にスムーズです。私が感じていた、顎の音が取れて、正直びっくりしています。雑音が少し残ってはいますが、私が今迄悩んでいた物とは全く違います。意識せず、口を開くことができたのは、記憶にないぐらい遠い昔です。気になっていた首の後ろ側の凝った感じもなぜか気になりません。顎の周り、首周りが温かい感覚があります。先生方、お忙しい中2日間本当にありがとうございました。」

と嬉しい感想をいただきました。

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治療後、一緒にお弁当を頂きました。

わずかな咬合調整により、患者様の感覚は大きく変わり、顎の周りの筋肉の緊張が取れ、 沢山嬉しい感想をいただき、受講生皆が嬉しく思いました。

やはり、顎関節と咬合は密接に関わっているのですね♪

『顎関節症ライブ実習コース』〜その3〜では、治療前、後のデータを比較したいと思います(^_<)-☆

2016年4月11日

こんにちは。

稲葉歯科医院、院長稲葉由里子です。

4月9日,10日(土,日)『顎関節症ライブ実習コース』が開催されたのでご報告させていただきたいと思います♪

『顎関節症ライブ実習コース』では、実際に顎関節症で困っていらっしゃる患者様をお呼びし、問診から治療まで、すべて先生方の目の前で、デモンストレーションいたします(^_<)-☆

KaVo社のPROTAR evo 7 咬合器、フェイスボー、ARCUSdigma2下顎運動測定器、を用いた咬合診断システム化により、確実な原因を探すことができます。

咬合からのアプローチで顎関節症を治療する実習はIPSGでしか行っていない、非常に貴重なセミナーです。

最近は、顎関節症と咬合は関係がないという風潮があります。

顎関節症は触らない方が良い、咬合調整をしてはいけないと言われています。

しかし、それは学問を止める事。

と稲葉先生は言います。

インレーやクラウン、先生方は日常的に沢山歯を削っています。

顎関節症だけ削ってはいけないと言うのはいかがなものでしょうか。

削ると言っても、ほとんどが修復物、そして天然歯においてはほんのわずかです。

咬合診断を行えば、顎関節症の治療は非常に単純な事が多いです。

1本のインレーでも、4分の1顎のような小さな咬合器ではなく、全顎の咬合器に付着して製作することで、歯科医師、歯科技工士が顎関節症の発症を未然に防ぐこともできます。

IPSGでは20年間、咬合からのアプローチで顎関節症の患者様を治してきました。

ぜひ、2日間じっくり勉強していただきたいと思います。

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今回、患者様としてご協力いただいたのは、私の友人です。

実は、昨年のライブ実習の模様をFacebookで見ていてくださって、次は私もお願いしたい!と思ってくださっていました(^_^)

メールで症状を聞いてみたところ・・・(ライブ実習当日にお越しいただくので、事前情報はメールのみです)

・症状は口が大きく開かない。
開ける時にはくの字に開きます。
顎がカクッてなるので、歯医者さんの友達に聞いてみたところ、
顎関節症?と言われ、ひどくなると開かなくなると聞いてビクビクしています。
口を開く時、意識せずに開けた事が記憶にない感じです。

・犬歯が下の歯の形に削れています。
主人の話、母の話を総合すると、子供の時から歯ぎしりがひどいようです。
一度、歯科でリテイナーを作りましたが、メンテナンスできず放置です。

・顔以外の気になるところは、腰痛が徐々にひどくなり、2週に一度以上、マッサージに行っております。

・偏頭痛があったこともありますが、この2年ぐらいはない気がします。

ということでした。

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レントゲン写真です。

ひとつも修復物がなく、また歯周病もなく、大変綺麗な歯列をされています。

矯正治療の経験もありません。

顎関節症の原因として、インレーやクラウンなどの修復物が関与することがありますが、それも今回は当てはまらないようです。

それでは、一体なぜ??

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顎関節のレントゲン写真の診断の目安として、関節の変形がないかどうか、また円板に乗っているかどうかは、下顎頭と側頭骨の間に隙間があるかどうかをチェックします。

今回の場合、ぎりぎり隙間があったので、円板は脱落していないと診断しました。

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姿勢を観察します。

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瞳孔線や肩の高さの不均衡、指先の位置異常、脊柱の湾曲などを比べます。

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筋触診の方法について、外側翼突筋を口腔内から触診する方法、胸鎖乳突筋の起始である乳様突起から停止の胸骨までの触診し、左右どちらに異常があるかを調べます。

顎の構造と、筋肉の付着位置を確実に頭に入れておく事が大切です。

患者様、とても緊張をされていましたが、現在の症状や悩みについて、先生方の前で沢山お話をしてくださいました。

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クリック音の検査は、ドップラー聴診器を用います。

浅側頭動脈の血流を目安にそこから6ミリ前方に顎関節があります。

左右共に、かなり関節が傷ついた様な雑音が聞こえました。

雑音は、関節円板が傷ついている時に鳴ります。

これについては、2日目に詳しく解説いたします。

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開口量は、28ミリ。

クローズドロックの状態だと20ミリ前後の開口量なので、ギリギリ関節円板に乗っているという状態だと思います。

患者様はご自分で開口制限をされており、思いっきり開けるのが怖いそうです。

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上下の印象採得、フェイスボウトランスファーを行いました。

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中心位を2枚、チェックバイトを左右それぞれ記録を採りました。

中心位は、ナソロジーの古い考え方で、現在はそのような考えは存在しない。

とお考えの先生がかなりいらっしゃるというのを先日、聞き大変ビックリしました。

また、季節や気温によっても中心位が変わる事があるから当てにならない・・・

などなど。

全顎治療、咬合再構成をするパターンにおいて、中心位が決められないと仕事をすることができないと思います。

季節や気温で変化してしまったら、いつまで経っても補綴物が完成できませんし、咬合器を使って技工士とやり取りをすることも不可能となります。

中心位が確実に記録できるようになると、臨床の幅が広がります。

そして、全顎治療に自信を持って取り組む事ができるようになると思います。

中心位という言葉を最初に使ったのは、ナソロジーの始祖の一人であるB.B.McCollumで、1921によって名付けられた用語です。

当初は中心位は下顎を最後方位押し付けたみ位置で開閉すると安定した軸で再現できることから、ここを中心位と定め、咬合を再現する方法を発表しました。

その後、ナソロジーではStuartらによってRUMポジションとして、最後退位を中心位として咬合構成を行なってきました。

しかし、1973年にCelensaによって最後退位で装着されたリハビリテーションの、予後の精度を計測した結果を発表しました。

それによれば、32症例の内,30症例に咬頭嵌合位とのずれが0,02〜0.36あったという報告がありました。
それ以後、中心位は下顎頭は前上方にある事が望ましく、関節円板の再薄部に位置する部が中心位として理想であることとなったのです。

この位置は、歯列とは何ら関係ありませんが、歯列の咬合状態が咬頭嵌合位の時、顎関節が中心位をとるのが理想であることから、咬合を中心位に導く方法が考えられました。

最も理想的な関係は中心位と咬頭嵌合位が一致することです。
これが『Point in centric 』です。

しかし、多くのケースで不一致であるとが多く、中心位で下顎を閉じて行くと、どこか最初に閉口路を邪魔をする接触があります。

これを中心位の早期接触と呼び、しばしば顎関節に悪い影響を与えてしまいます。
これが『Slid in centric』です。

そこで、これを調節するために咬合調整を実施します。
顎関節を安定させながら咬頭嵌合位を作ることが非常に大切です。

ナソロジーにおける中心位の概念の違いが弱点となってしまい、ナソロジーを否定される方がいらっしゃると思いますが、全てが間違っていたわけではありません。

ナソロジーは一度は学ばなければいけない大切な知識だと、稲葉先生はいつも皆様にお伝えしています。

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上顎の模型です。

切歯乳頭から正中を確認し、ハーミュラーノッチの位置も見ておきます。

有歯顎のときの状態をよく覚えておくことが、総義歯の知識の参考ともなります。

という話もありました。

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下顎の右側の8番はレントゲンを見てもわかるように水平埋伏智歯です。

7番の傾斜に何か原因があるということも予想する必要もあります。

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フェイスボウトランスファーは歯科治療の際、診断と治療の基本になる作業です。

しかし、現実に一般の臨床で、この作業を行っている方はどの位いらっしゃるでしょうか?
おそらく10%に満たないのではと思います。

フェイスボウトランスファーは頭蓋の基準面を咬合器に付着する作業です。

したがって、咬合器の大きさも頭蓋と同じ大きさの物が要求されます。

ボンウィルの三角は一辺が10cmで成り立っていますので、顔面の幅で12cm程度の大きさが必要です。

フェイスボウトランスファーにより幅12cm程度の咬合器にトランスファーします。

歯列の三次元的位置を再現します。

すなわち、模型の付着位置を頭蓋骨に対し正確に位置付ける事が可能になります。

この様に付けられた模型により正確な診断と治療を行う事ができます。歯列の左右前後の傾き、スピーの彎曲、ウイルソンのカーブなどの診断が可能になります。

これは、顎関節症の診断と治療に大きな助けとなります。

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両顆頭と、下顎の前歯の切歯点を結んだ三角をボンウィルの三角(10センチ)といいますが、最低でもこの大きさの咬合器でないといけません。

小さな咬合器では不可能です。

ちなみに、ボンウィルの三角と咬合平面(曲面)とのなす角はバルクウィル角(平均26度)ですね☆

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天然歯の咬合湾曲には一般的によく知られているスピーの湾曲があります。

このスピーの湾曲は矢状面での咬合湾曲です。

さらに前頭面からみると、下顎の臼歯は舌側咬頭が頬側咬頭より低いため、あるいは舌側にわずかに15度ほど歯軸が傾斜しているために前頭面に湾曲ができます。

この湾曲は半径4インチ(10センチ)直径では8インチ(20センチ)の球体を下顎の歯列においた形になります。

(ちょうど、写真に映っている手鏡が、直径20センチの球体なので、参考になると思います♪)

これは、モンソンが提唱したモンソンの球面説といわれるものです。
モンソンカーブは一般に前頭面の面を言われていますが、矢状面、前頭面の両方で湾曲が生まれます。

したがって、通常モンソンカーブは前頭面のことを示しますが、スピーの湾曲と前頭面の両方の要素を持っています。これは、咬合様式を作る際に、大変大切な曲線です。

もうひとつ。

ウィルソンカーブは、何だったけ?

と混乱してしまうと思いますが、ウィルソンカーブはモンソンカーブと同じ前頭面からみたカーブです。

ウィルソンカーブとモンソンカーブは同じと考えていただいて構いません。

モンソンカーブとウィルソンカーブの違いは、モンソンカーブはスピーの湾曲の要素を持ち合わせていることです。

ということで、1日目だけで、盛り沢山な実習となりました。

明日は、咬合診断、リテイナー作りから始まり、ディグマによる記録、そして治療という流れになります(^_<)-☆

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稲葉歯科医院 院長 稲葉由里子 顧問 稲葉繁

稲葉歯科医院
院長 稲葉由里子

昭和44年に父、稲葉繁(現・顧問)が文京区伝通院で稲葉歯科医院を開業、平成11年に場所を移して秋葉原で新しく開業しました。

「入れ歯が合わず、食べたいものが食べられない」
「口を開けると金属のバネが見えるのがいやだ」
「うまく発音できないので、しゃべるのがおっくう・・・」

このような入れ歯のお悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか。

当院では、入れ歯の本場ドイツで直接学んだ技術を活かし、つけていることを忘れるくらい、自分の歯のように何でも噛めて、笑顔に自信がもてる入れ歯を作っております。

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