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2016年7月 4日

▼Weber dental labor 〜上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャー技工について〜

Weber dental laborでは、ドイツで開発されたシュトラックデンチャーを原形とした『上下顎同時印象法による総入れ歯』の技工を承っております。

『上下顎同時印象による総入れ歯』の原型は、ドイツのDr.Reiner Strackの総義歯です。Dr.Strack は、当技工所顧問の稲葉繁先生が留学していたチュービンゲン大学出身の総義歯の大家であり、その技術はDr.Hans.shleichが引き継がれました。

Dr.shleichの素晴らしい技術をさらに改良したのが、現在の『上下顎同時印象法による総義歯』です。

団塊の世代が後期高齢者を迎えるとされる2025年、これから益々、総義歯の需要が高まると思います。

しっかりとした入れ歯を作りたい、健康を回復しQOLを高めたいと思われるシニア世代の方は、これから確実に増えていくと感じます。

そのような方に向けて、質の高い総義歯の知識や技術を提供させていただき、患者様の喜びに繋げ、先生方にもご満足していただける技工をお届けしたいと思います。

IPSG スタディーグループにて「総義歯ライブ実習コース」を受講された先生は沢山いらっしゃると思います。

確かに素晴らしい方法だけれども、いざチェアーサイドで、上下顎同時印象をしようと思っても、勇気がいるものです。

私達は、先生方が迷いなく治療を進められるよう、技工面からサポートさせていただきます。

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こちらは、上下顎同時印象を行うための個人トレーです。

スタディーモデルを元にして、患者様に合ったオーダーメイドのトレーを製作します。

上顎は、口の周りの筋肉や舌の均衡が取れている状態を型採りする必要があるため、あらかじめイメージしながら製作します。

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上下顎同時印象により印象した情報を、咬合器にトランスファーします。

個人トレーにシリコンの印象材を少し多めに入れ、患者様自身の筋肉の力で、口元を尖らせたり、口角を牽引したりしていただきます。

この動作により、唇の位置、口角の形まで記録することができます。

そして最後に、一番大切な動作として「嚥下」をしていただきます。

この動作をすることで、口の中は陰圧となり、患者様が普段、食事をしたり、唾液を飲み込むときの筋肉の動きが、記録されることになります。

シリコン印象材が固まったところで、再びフェイスボウトランスファーを行います。

重要なことは、型採りの中心位とフェイスボウの正中を正確に一致させることです。

上下同時に型採りした記録には、頰筋や舌が動いている状態が再現されていることが確認でき、さらに唇、舌の形など多くの情報を得る事ができます。

これらすべての情報は、人工歯の並べ方や歯肉の形成に大きく役立ちます。

ライブで見せる 究極の総義歯2  

こちらのDVDは、実際に患者様とのやり取り、また製作、判断において先生が見たいポイントや
IPSG認定技工士、岡部氏の排列も余すところなく収録されているので、上下顎同時印象法の様子をご覧頂く事ができます。

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こだわりの重合方法は、イボカップシステムです。

イボカップシステムは、3トンの圧力に耐えるフラスコと6気圧の圧力でレジンを補うことが出来る方法で、重合収縮を補正しながら精度の良い総義歯を作ることが可能な方法です。

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イボカップシステムで製作された総義歯は強度が高く、透明感にも優れ、重合精度が高く、長い使用にも変質しない優れた方法です。

イボカップシステムにおける重合方法は、大変な手間がかかり、その道具を揃えるために初期投資もかかります。

製作単価もかかるため、現行の保険制度では経済的な損失が大きいため困難である製作方法です。

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イボカップシステムの重合は、透けるほど口蓋が薄いです。

人工歯はIVOCLAR のビボデント、オーソシット、天然歯のような高い審美性と硬さを兼ね備えています。

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シュトラックデンチャーの特徴として、下顎の形が従来の総義歯と大きく異なっています。

義歯の揺れを抑えるために、顎舌骨筋窩というところにまで床を伸ばすと義歯の安定はよくなりますが、この形状の場合、大きく口を開けたときに浮き上がることが多く、舌が動くと義歯が外れやすいのです。 

それに対して、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは、舌の前方あたりのサブリンガルルームを利用して、舌が自由に動けるように設計されています。

歯が抜けると骨が薄くなります。

それを補うのが床ですが、この床の面積を大きくするほど入れ歯の吸着力も高まります。

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総義歯を苦手とする先生も多いと思います。

シュトラックデンチャーを患者様の口の中に装着した際の調整方法、チェックポイントなども当技工所顧問である稲葉繁先生監修もと、お伝えすることができます。

患者様、歯科医師、歯科技工士、双方が満足いただける技工を目指して行きたいと思います。

2016年7月 1日

▼コーヌスクローネ技工のご紹介

コーヌスクローネを応用した補綴物が1980年代に一部の臨床家の中で広まりましたが、10年間ほどで下火になってしまいました。

色々なトラブルが生じてしまい、その評価を落としてしまったためです。

トラブルの原因はパーシャルデンチャーの設計の問題を始め、製作方法、使用金属、適応症等が統一されていなかったためだと思われます。

補綴物が長期間にわたり正常に機能し、口腔内にとどまるには正しい臨床操作と技工操作が行われて初めて達成されます。

コーヌステレスコープの場合、内冠製作から外冠製作、患者様への装着が正しい方法で行われていたかどうかが非常に重要であり、よい維持力が発揮されるのは、正しい方法で正確にコーヌス角度が与えられ、コーヌスクローネに適した金属で製作されたかどうかによります。

現在、最も問題とされているのは、維持力に関する事であり、維持力が強すぎる場合、あるいは弱すぎる場合にどのように対処するか、また、維持力調整の前提として正しくコーヌスクローネが製作されたかどうかが重要です。

コーヌスクローネのような形をしていても、実はコーヌスクローネではない場合も多くみられます。

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コーヌスクローネはその特徴を発揮するためには、精密に製作し、大変難しい技術です。

当技工所では、本場ドイツにてコーヌスクローネを直接学んできた、顧問の稲葉繁先生より正しい製作法の指導を受けおります。

また、先生方におかれましても、IPSGスタディーグループにて正しい製作法を身につけていただき、コーヌス理論を熟知していただくことをおすすめいたします。

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コーヌスクローネ製作に不可欠な機器も当技工所には取り揃えてあります。

フリーハンドで研磨を行うと、角度が変化したり軸壁に丸みを帯びてしまいます。

そこで、横型研磨機を用い器械研磨を行うと、維持力を常に一定に保つことができ、不安定な内冠の軸面の仕上げを取り除くことが可能となります。

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コーヌスクローネの維持力を確実に発揮させるためには、コーヌス角度6度をいかに正確に形成するかが重要なポイントとなります。

「コーヌスクローネの生命は内冠にあり」

といっても過言ではありません。

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コーヌスクローネの問題点として、ネガティブヴィンケルの問題があります。

平行性の問題で、前歯の歯頸部の部分に金属面がでてしまい審美性に問題があるようなケースです。

しかし、これらの問題を解決するために、ドイツの技工マイスターH.Pfannenstiel,R.Plaum,機械工学マイスターH.Breitfeldらによってコナトアが解決されました。

ドイツのラボには必ずあるコナトア、日本ではまだまだ普及していませんが、コーヌスクローネなどの全顎技工には必須のアイテムとなります。

模型台の傾斜を6度の範囲で自由に調整できる台であり、ドイツのラボにおいて、出来る限り少ない器具で、短時間に補綴物を製作しなければならない必要から生まれました。

6度の測定杆、6度のワックスシェーバー、6度の金属用カーバイトバーの三種のインストルメントを使用することでコーヌスクローネの内冠に均一な厚みを得られ、ネガティブヴィンケルの少ない正確なものが製作出来、大幅に作業能率が上昇します。

装着方向に対して平行性を失わなければ、6度の範囲で自由にコナトアを操作し、支台歯の最も適正な内冠の形成ができるのがコナトアの特徴といえます。

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内冠の試適に際しては、適合性はもちろんのこと、内冠の位置関係を正しく外冠用模型に再現する必要があります。

この方法としてオクルーザルコアがあります。

これは、外冠製作時の支台歯間の位置づけ、義歯のフレームとの位置関係、補綴物の一体化の際に使う大変大事なものとなります。

こちらに関して、内冠製作時、ラボで製作をさせていただきます。

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ユージノールペーストでオクルーザルコアを固定し、外冠および義歯部のための印象採得を行います。

内冠と外冠は別々にセットするのではなく、同時にセットするのが本場ドイツのコーヌスクローネです。

これら一連の作業を、チェアーサイド、ラボサイドでお互いをチェックし合いながら連携する事で、安定した維持力を得られ、患者様の喜びへと繋がります。

初めてコーヌスクローネに挑戦する先生もいらっしゃると思います。

チェアーサイドではどのように作業をすすめていけばよいか、わかりやすくアドバイスさせていただくので、どうぞご安心ください。

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ドイツでは、コーヌスの支台歯には原則として生活歯を使わなければならないということでしたが、日本においては、支台歯を抜髄することで、歯根破折を起こし、トラブルの原因となるケースも多くみられます。

正しい方法で行われたコーヌスクローネは、多くの症例で30年以上の経過を保っています。

ぜひ、挑戦していただきたいと思います。


▼コーヌスクローネを学びたい先生方へ

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■書籍
当時、稲葉先生が出版した『正統派コーヌスクローネ』が冊子になりました。

オクルーザルコアの使用、コーヌスのミリングマシーン、正しい印象法、セット方法など、詳しく正しい方法で書かれています。
コーヌスクローネの基本的な設計は、すべてのパーシャルデンチャーに応用することができます。

他では入手することができない一冊、ぜひお手に取って頂けたら幸いです。

書載の詳細はこちらから→











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稲葉歯科医院 院長 稲葉由里子 顧問 稲葉繁

稲葉歯科医院
院長 稲葉由里子

昭和44年に父、稲葉繁(現・顧問)が文京区伝通院で稲葉歯科医院を開業、平成11年に場所を移して秋葉原で新しく開業しました。

「入れ歯が合わず、食べたいものが食べられない」
「口を開けると金属のバネが見えるのがいやだ」
「うまく発音できないので、しゃべるのがおっくう・・・」

このような入れ歯のお悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか。

当院では、入れ歯の本場ドイツで直接学んだ技術を活かし、つけていることを忘れるくらい、自分の歯のように何でも噛めて、笑顔に自信がもてる入れ歯を作っております。

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