稲葉歯科医院は、患者様に合わせたオーダーメイドのドイツ式入れ歯治療を提供しております。
2021/02/03
「前歯のブリッジ、何本まで可能でしょうか? できる限り入れ歯は避けたいので、可能な限りブリッジで過ごしたいです。」
もしかすると。
それは、長い目で見て、危険な選択かもしれません。
何故ならば、無理なブリッジにより、結果多くの歯を失ってしまうケースを頻繁に見るからです。
ブリッジが可能なケースは、失った歯の本数が2本、多くとも3本まで。
しかも、支える歯は神経があり、歯周病もない、強い歯であることが大前提となります。
特に前歯は、車で言うハンドルのような役割を担っているため、負担が大きく強固にする必要があります。
これ以上歯を失わないように、きちんとした治療計画と設計が必要となります。
残念ながら、歯を失ってしまった方へ、インプラントでもブリッジでもない、当院のテレスコープ義歯をご紹介させていただきたいと思います。
患者さまは40代女性。ブリッジ部分の歯茎が腫れてしまい、来院されました。
上の歯はほとんどすべてがセラミックで治療をされていました。
レントゲンを見てみると、向かって右側に6本連結のブリッジが入っており、すべて神経がない弱い歯でした。
拡大してみると、前歯の真ん中から、奥歯にかけて6本のブリッジが入っていました。
すべてが神経がない弱い歯であり、実際に外してみると残念ながら、粉々に割れていました。
上顎の真ん中から、向かって左側の歯をほとんど失ってしまったのです。
このような場合、改めてブリッジを行うのは不可能。
非常に難しいケースです。
保険適応の部分入れ歯では、一番前の歯にクラスプというバネがかかってしまいます。
あとは、インプラントということになりますが、骨が大変薄く、患者さまも希望されていらっしゃらなかったので、当院の入れ歯、テレスコープ義歯で治療をさせていただきました。
テレスコープ義歯とは、ドイツで開発された治療技術で、直接歯に被せる内冠、取り外しができる入れ歯(外冠)により構成されています。
まずは被せ物をすべて取った模型です。
弱い歯をすべて繋ぎ止め、グラグラしないようにしっかりと固定します。(内冠)
その上からリーゲルテレスコープ(外冠)を被せます。
上顎の金属床がポイントとなります。
すでに沢山の歯を失い、残っている歯も神経がない弱い歯のため、できる限り歯の負担を少なくするために考えられた方法です。
上顎の硬い部分を利用し、歯を揺らさないようになっています。
内冠と外冠の着脱は、入れ歯の中に小さな鍵がかかるため、鍵を開くと入れ歯が外れ、閉じるとブリッジのように固定されます。
今回、使用した金属はコバルトクロム合金。
体にも安全で、強度もあり、薄く仕上げることができるため、審美的にもブリッジと同じようにすることができます。
歯を失った部分は、ピンク色の床をつけることで、顔の凹みを膨らませることもできます。
また、床は、残っている歯への負担も分散させるため、できる限り守ってあげることもできます。
ピンクの床は、見えることはなく、美しさと、機能性を取り戻すことができました。
ブリッジですと、被せてある歯に何かトラブルがあったとしても、取り外しができません。
しかし、テレスコープ義歯ですと、取り外しができるため、修理ができます。
また、ピンク色の床や金属床をつけることができるのも、利点とも言えます。
もし、ブリッジをするには、負担がかかりすぎると思われる方がいらっしゃいましたら、一度ご相談にいらっしゃっていただきたいと思います。
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ブリッジで治療ができないと言われた方へ
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