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日本発!国産の歯科用放電加工機を導入しました。

私が代表を務める、テレスコープシステム専門技工所 Weber dental labor にて、日本発となる国産放電加工機を導入することになりました。
 

 
テレスコープ義歯は大変精密で熟練された技工作業が必要とされます。
 
細かなパーツを合わせるのに、血の滲むような努力が行われています。
 
この放電加工機は、歯科技工士の手となり、手助けしてくれる機械なのです。
 
1マイクロメータ(1000分の1ミリ)という驚くべき単位で、細かな加工をすることができます。
 

実は、放電加工機の導入は、ラボを開設することが決まった4年前からの私の夢でした。
 
コバルトクロム合金という金属に真剣に向き合うようになったきっかけは、『ドイツ最先端義歯とインプラントの融合』
 
IPSG20周年特別記念講演会のゲスト ドイツ・チュービンゲン大学 歯学部長 Prof.Dr.H.Weberの講演をお聞きしたところからです。
 
The German state of the art of combined fixed removable partial dentures and implant stabilized supra structures.
 
『最先端補綴修復治療の最新情報-従来からの固定性および可撤性補綴物ならびにインプラント埋入及び修復術』
 
初めて講演を聞いた時は、この技術が一体何なのかさっぱりわからず、コバルトクロム合金を用いるメリットも全くわかりませんでした。
 
お名前をいただいた、チュービンゲン大学Weber教授より、
 
「あなたのラボには、これから絶対コバルトクロム合金を加工する放電加工技術を取入れるべきだ。」
 
と、おめでとうの前に言われました。
 
それ以来、私はコバルトクロム合金の魅力について、実際にドイツの技工所を訪れたり、放電加工機で加工したテレスコープ義歯を実際に手にとって確かめてきました。

 

そこで感じた
 
コバルトクロム合金の魅力のひとつは、軽さ。
 
例えば、上あごの歯にテレスコープ義歯を行う際に、支える歯の本数が少なく、神経がない弱い歯であることがほとんどです。
 
その際に、ゴールドを用いると、その重みに耐えられない場合もあります。
 
上の歯は重力によっても、負担をかけてしまう可能性があり、同じ条件の、下の歯のテレスコープ義歯よりも寿命が短いということはわかっていました。
 
コバルトクロム合金の軽さであれば、残っている歯に負担がかからないということが、一つ目の魅力。
 

 
二つ目の魅力は、コバルトクロム合金は、金属が薄くとも、頑丈だということです。
 
このケースにおいては、リンガルバーがないとゴールドやチタンではたわんでしまいます。
 
コバルトクロム合金ならではの、舌感は非常に魅力的です。
 
金属が薄い分、歯を削る量も少なくすみます。
 
そして、厚みがとれる分、テレスコープ義歯の外冠部の前装の色味をより一層美しく見せることが可能となります。
 
三つ目の魅力は、ゴールドに比べてコバルトクロム合金の方が安価であること。
 
ゴールドの高騰は皆さんご存知の通り。安くなることは今後ありえません。
 
これまで、テレスコープ義歯を患者さまに提供させていただく際、ゴールドがあまりにも高いため、技工料金を削ってきました。
 
200時間以上もかけて製作する技工料金を削ることで、昨今問題となっている、技工士離れにも繋がってしまいます。
 
歯科医院にとっても、金属代と技工料金を引いたら、ほとんど利益がない場合もあったのです。
 
それに比べて、コバルトクロム合金は安定した価格帯のため、技工料金を下げることなく、患者さまへ技術の提供ができます。
 
以上のような、三つの大きな魅力がコバルトクロム合金にあると言えるでしょう。
 
放電加工機を扱うことは、簡単にはいかないことも承知の上、Weber dental labor の歯科技工士、皆で頑張って参りたいと思います。

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