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リーゲルテレスコープの大家、エーリッヒ・ケルバー教授追悼

ドイツ式入れ歯、リーゲルテレスコープを世に広めたことで有名な、エーリッヒ・ケルバー教授が2019年9月に亡くなりました。
 
エーリッヒ・ケルバー教授は、稲葉繁先生が留学したチュービンゲン大学の教授で、人生の生き方に大きな影響を与えた人。そして、テレスコープシステムのすべてを学んだ方です。
 

 
稲葉繁先生より、ケルバー教授との思い出について綴ってもらいました。

 

ケルバー教授の思い出
 
恩師ケルバー教授が94才の天寿を全うしました。誠に残念の極みです。
 
IPSGの20周年にお招きしたProf.Weber教授がProf.Koerberが90歳のお祝いをするのでチュービンゲンに来ませんか?
 
とお誘いをいただきましたが、都合が付かずに行くことが出来ませんでした。
 
最後にお会いしたのはIPSG会員のヨーロッパ旅行の途中でケルバー教授に電話を掛けてお会いしたいとお願いしたところ、快い返事をいただきチュービンゲンのホテルで奥様のアンデリン先生と共に、我々20名以上と一緒に食事をご一緒させていただきました。
 
その際教授の書かれた著書を全員にいただき、良い思い出になりました。
 
ケルバー教授は私が1978年に当時は西ドイツのチュービンゲン大学に留学していた際、補綴学教室の主任教授でした。ドイツの大学では補綴学は一つで日本のようにクラウンブリッジ、パーシャルデンチャー、フルデンチャーのように補綴物の名称ごとに講座は分かれておりませんでした。
 
したがって補綴学は一つで補綴学に関するすべてのことは教授が一人で講義や臨床を行ったおり、大変お忙しい毎日を送っていました。
 
ある冬学期の始まりの時Dr.Ehletが日本の助教授に相当するオーバーアルツトに昇格し、そのお祝いをしました。
 
新しいワインを飲もうと医局員たちと市内のワインバーに行き、全員が酩酊状態になるまで飲んでしまいました。
 
次の日は早朝から新しい学期の始まりで、学生たちは患者様をユニットに座らせて待っていましたが、先生方は誰一人来ておらず私とケルバー教授だけでした。
 
ケルバー教授は怒って私に探してくるように言われ、いつも集まるハンガリーの教授であるProf.Mariの家まで探しに行きました。
 
案の定皆は二日酔いで寝ていたので、無理やり連れてきましたが、病院の医局で喉が渇いたといい、またビールを飲んでいました。
 
何とか学期始めの診療を終わりましたが、教授は呆れ顔でありましたが、それほど怒りませんでした。
 
そんな一面があるドイツでも指折りの教授であり、私のお手本として深く感謝しています。
 
私が日本に帰るときケルバー教授は一緒に日本に行くと言われ、日本にご夫妻で来てくださいました。
 
東京歯科大学の高橋庄二郎教授、関根弘教授、東京医科歯科大学の河野正司教授に会われ、ディスカッションを行いました。
 
後に河野教授はケルバー先生のもとに留学されました。
 
その後何回か日本にお見えになり大変日本が気に入ったようです。
 
私の家にも何回もお見えになり、家族と共に日光や塩原温泉へ行ったり、京都、奈良、北海道へお供し、楽しい思い出が残っています。
 
お亡くなりになっても我々の心の中には教授の意思が生きています。
 
安らかにお眠りください。
 
合掌
 

人生の恩師、ケルバー教授を追悼して、テレスコープシステムの発祥から現在までの進化をお伝えいたします。(歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士向け)
 
また、一人の偉人を失うことになり、非常に残念な気持ちで一杯ですが、稲葉先生の頭の中には、ケルバー教授の沢山の言葉が残されていると思いますので、ぜひ皆様のご参加をおまちしております。
 
▼’20 1/12(日) 放電加工術を応用したテレスコープシステムセミナー〜エーリッヒ・ケルバー教授追悼〜
 

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